AI(人工知能)の進化が早すぎて、ニュースを見るたびに
かなえママうちの子たちが大人になるころ、
世界はどうなっちゃうんだろう……
と、少し不安になることはありませんか?
暗記や計算、きれいな文章を書くこと。
これまで「勉強ができる」とされてきた能力の多くを、AIが驚くほどのスピードでこなしてしまう時代です。
「今やらせている習い事は、将来役に立つの?」
「これからの時代、親として子どもに何をしてあげられるだろう?」
しかも、仕事から帰ってご飯にお風呂に寝かしつけ……
とバタバタしていると、子どもの「なんで?」にゆっくり付き合う余裕なんてない日もありますよね。
私もそうです。
3人の子どもを育てる私も、これからの未来にワクワクしつつ、ちょっぴりソワソワしながら日々子どもたちと向き合っています。
この記事では、AI時代を生きる子どもたちに私が手渡してあげたい「5つの力」と、その根っこにある「立ち上がる力」について、我が家の三兄弟のリアルな日常(大の図鑑好き!)を交えながら、等身大でまとめました。



習い事や教材がなくても、
ヒントは今日の日常の中にたくさんあります。
AI時代、子どもたちに必要な力はどう変わる?
知識を覚えるだけでは、強みになりにくい時代へ
これまでは、たくさんの知識を頭に詰め込み、テストで正しい答えを早く導き出せる子が「優秀」とされてきました。でも、その役割はAIがとても得意な分野です。
人間が一生かけても覚えきれない膨大な情報を、AIは一瞬で検索し、整理してしまいます。
「知識を覚えていること」だけでは、これからは強みになりにくくなっていくのかもしれません。
AIにできること、人間だからこそできること
AIは「たくさんの情報から答えを探すこと」は得意ですが、「自分から『なんでだろう?』とワクワクすること」や「目の前の人の痛みに心から寄り添うこと」は苦手です。
- AIが得意なこと:計算、データの分析、文章の要約、プログラミング
- 人間ならではのこと:気持ちを分かち合うこと、新しい価値を生み出すこと、自分の意志で動くこと
AIに勝とうとしなくていい
よく「AIに仕事が奪われる」という言葉を耳にしますが、子どもを「AIに勝てるスーパーマン」に育てる必要はないと私は思っています。
AIを敵として怖がるのではなく、自分の人生を豊かにするための「相棒(道具)」として使いこなせるようになること。それが、これからの時代を生きる本当の強さになるのではないでしょうか。
AI時代を生きる子どもに育てたい5つの力
これからの時代、テストの点数では測りにくい力がますます大切になると言われています。
文部科学省の小学校学習指導要領でも、知識を覚えるだけでなく、それを使って考える「思考力・判断力・表現力」や、自分から学ぼうとする態度、いろいろな人と協力する力を育てることが大切にされています。(出典:文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」)
ここでは、私が子育てのなかで「これは大事だな」と感じている5つの力を紹介します。
1. 好奇心|「なんで?」と疑問を持つ力
好奇心はすべての学びの出発点です。
AIは聞かれたことには答えてくれますが、自分から「これってなんでだろう?」とワクワクすることはありません。
日常の小さな変化に気づいて面白がれる力は、未来を切り拓くエンジンになります。
2. 探究心|自分でテーマを見つけ、深く調べる力
好奇心で生まれた「なんで?」をそのままにせず、「もっと知りたい!」と突き詰める力です。
誰かに与えられた問題ではなく、自分の「好き」を原動力に動く経験が、子どもの軸を作っていきます。
3. 想像力|まだないものを思い描く力
「こんなものがあったら楽しいかも」
「これをしたら、あの人はどう思うかな?」
と、目に見えない未来や相手の気持ちを思い描く力です。
新しいアイデアを生み出す力でもあります。
4. 判断力|情報をうのみにせず、自分で考える力
ネットやAIから一瞬で大量の情報を手に入れられる時代だからこそ、
「この情報は本当に正しいのかな?」
「自分はどう思う?」と立ち止まる力が欠かせません。
情報に振り回されず、自分で選ぶ力です。
5. 共感力|人の気持ちを理解し、協力する力
相手の悲しみや喜びに寄り添い、みんなで力を合わせて何かを成し遂げること。
どんなにテクノロジーが進化しても、社会を作るのは「人と人とのつながり」です。
5つの力は、つながって働く
ここまで5つの力を紹介してきましたが、実はこれらはバラバラに働くものではありません。
私がそれを実感するのが、看護師の「なんか変」です。
看護師の世界でも、「バイタル(血圧や脈拍などの数値)は変わりないんだけど、なんかいつもと違う」と感じていたら、そのあと急変してしまった……ということがあります。
医師からも「看護師さんの『なんか変』は急変の前ぶれ」と言われるほどで、看護師ならきっと思い当たる“あるある”ではないでしょうか。
数字には表れない小さな変化に気づける“人の感覚”は、どんなに機械が進化しても大切なものだと、私は思っています。




母としても同じです。「この子、熱はないけど、なんだかいつもと違う」と思っていたら、そのあと吐いてしまったり、翌日に熱が出たりすることがあります。毎日そばで見て、気にかけているからこそ気づける変化です。
この「なんか変」は、看護の知識や判断力(認知能力)だけでも、経験だけでも生まれないと感じています。その人を気にかける共感力や、「この先どうなるかな」と思い描く想像力(非認知能力)が重なって、はじめて働く力なんですよね。
子育ても同じ。5つの力は、バラバラに育つものではなく、つながり合いながら一緒に育っていくもの。
文部科学省の中央教育審議会の会議資料でも、認知能力と非認知能力は互いに支え合って育つ、と整理されています。(出典:中央教育審議会 幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会「第2回会議までの主な意見等の整理」)
5つの力を支える根っこ|レジリエンス(立ち上がる力)
5つの力は、どれも「やってみる」ことから育ちます。
でも、やってみれば、うまくいかないこともありますよね。
調べてもわからない。実験が思った通りにいかない。友だちとケンカしてしまう。
そんなとき、「まあいっか、もう一回やってみよう」と立ち上がれる力。
それがレジリエンスです。
失敗しても大丈夫、と思える子は、何度でも「なんで?」に挑戦できます。
だからこそ私は、5つの力の“根っこ”にあるのがこのレジリエンスだと思っています。
文部科学省の幼稚園教育要領にも、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」のひとつとして、自分で考えたり工夫したりしながら、諦めずにやり遂げて自信をもつ姿が示されています。ただしこれは「到達しなきゃいけない目標」ではなく、一人ひとりのペースで育っていくもの、とされているんです。(出典:文部科学省「幼稚園教育要領(平成29年告示)」)
我が家の場合
我が家の次男は、お兄ちゃんがやっていることを何でも一緒にやりたがります。
でも、まだ歳が小さいぶん、なかなかうまくいかないことも。
その場では悔しくて泣いてしまうのですが、数日経つとまた挑戦して、
うまくできたときには得意げな「ドヤ顔」を披露してくれます。
悔しい気持ちをちゃんと味わって、少し時間をおいて、また立ち上がる。
急がせなくても、子どもには子どものペースで立ち直る力があるんだなと感じています。
レジリエンスを育てるのに、特別なことは要りません。
失敗したときに「残念だったね。でも、やってみたのがすごいよ」と、
結果ではなく挑戦そのものを認めてあげる。
それだけで、子どもは「失敗しても、ここに戻ってくれば大丈夫」と感じられるようになります。
3兄弟の図鑑好きから気づいた、好奇心を育てる日常
5つの力を育てるヒントは、実は我が家のリビングの床に、いつもゴロゴロ転がっている「図鑑」の中にありました。
きっかけは外遊び。石から始まった「なんで?」のくり返し
実は我が家の図鑑ブーム、始まりは外遊びでした。
公園や道端で石を拾ううちに、子どもたちがすっかり石に夢中に。
その「もっと知りたい!」という気持ちに応えたくて、石の図鑑を買いました。
それからは、外で気になる石を見つける → Googleレンズで調べる → 図鑑で確かめる → また外へ……というくり返しが、我が家の定番になっています。
外で「これなに?」と気づく(好奇心)、図鑑でもっと調べる(探究心)、Googleレンズと図鑑を見比べる(判断力)。遊んでいるだけなのに、5つの力が自然とつながっていくのを感じています。
電車・危険生物・岩石・天体・恐竜・科学…三兄弟それぞれの「好き」
我が家の3人の息子たちは、とにかく図鑑が大好きです。
- 長男:電車、危険生物、岩石・鉱物・化石、天体
- 次男:お兄ちゃんと同じものに加えて、科学の実験
- 三男:恐竜、岩石・鉱物・化石、危険生物
バラバラなようで、なぜか「石」と「危険生物」は三人とも大好き(笑)。
毎日のように「ママ、これ見て!」と、私にはさっぱりわからないマニアックな知識を熱く語ってくれます。
図鑑には、目的以外の「偶然の発見」がある
ネット検索やAIは、ピンポイントで「知りたい答え」を教えてくれます。
とても便利ですが、裏を返せば「探したもの」にしか出会えません。
一方、図鑑はページをめくる途中で、目的とは違う生き物や景色がパッと目に飛び込んできます。
この「偶然の出会い」が、子どもの好奇心を思いがけない方向へ広げてくれるんです。
「これ何?」「どうして?」を一緒に楽しむ
子どもが図鑑を抱えて「これ、なんでこうなるの?」と聞いてきたとき、昔の私は必死にスマホで正しい答えを調べて、わかりやすく教えようとしていました。
でも、ある時気づいたんです。
子どもは「正しい解説」だけを求めているわけじゃないんだな、と。
親が答えを教えるより、子どもの疑問に付き合ってみる
「ママもわかんないなぁ!なんでだろうね?」
「このトゲトゲ、怪獣みたいでかっこいいね!」
と、子どもの「不思議に思う気持ち」そのものに寄り添って、一緒に悩む。
親が“歩くGoogle先生”になる必要はありません。
答えを教えることよりも、「その疑問、めちゃくちゃ面白いね!」
と一緒に面白がる時間のほうが、子どもの好奇心の根っこを太く育ててくれると感じています。
親ができることは、特別な教育より日常の中にある
「5つの力を育てるために、何か特別なことをしなきゃ!」
と、頑張りすぎなくて大丈夫です。
日々の暮らしの中にも、学びのチャンスはたくさんあります。
子どもの「好き!」を否定せず、見守る
大人から見ると「それ、何の役に立つの?」と思うようなこと(ひたすら石を拾ってくる、虫を眺め続けるなど)でも、子どもにとっては大真面目な探究の時間です。
我が家でも、公園で見つけた「謎の石」を大事そうに持ち帰ってくるのは日常茶飯事。
「汚いから捨てて!」と言いたくなる気持ちをぐっとこらえて、



いいの見つけたね!
と一言かけるだけで、子どもの探究心は守られます。
本・自然・体験から新しい世界に触れる
休日に公園で泥だらけになったり、
図書館で一緒に好きな本を選んだり、
道端の花に触れたり。
目で見て、触って、匂いを嗅いで――
五感を使ったリアルな体験は、その子だけの「想像力の引き出し」になっていきます。
AIも好奇心を広げる道具として使ってみる
AIを完全に遠ざける必要はありません。
我が家では、持ち帰った石の種類がわからないとき、先にも書きましたが、子どもと一緒にGoogleレンズで検索しています。カメラをかざすだけで「これかも?」という候補が出てくるので、子どもたちは大興奮です。
ただ、画像検索の結果がいつも正しいとは限りません。
だからこそ、「Googleレンズはこう言ってるけど、図鑑ではどうかな?」と、図
鑑と見比べて答え合わせをするのも楽しみ方のひとつ。
これがまさに、「4. 判断力」を育てる練習になっています。
AIを「答えをくれる魔法」ではなく、
「一緒に考える道具」として使えるようになってほしいなと思っています。
※AIを使ったアプリやサービスには、利用規約で年齢条件が決められているものもあります。小さいうちは、子どもひとりではなく親と一緒に使うのがおすすめです。
気持ちを言葉にして、共感力を育てる
共感力は、「わかってもらえた」という経験から育っていくものだと思います。
我が家では、子どもが泣いているときに



〇〇だから、こう思ったんだよね
と、気持ちを代わりに言葉にしてあげることがあります。
すると「そう思った!」と納得して、少しずつ落ち着いてくれることも。
たとえば、お兄ちゃんと同じことがうまくできなくて泣いている次男には、



お兄ちゃんみたいにやりたかったのに、
できなくて悔しかったんだよね
と声をかけてみる。
まだ自分の気持ちをうまく言葉にできない子どもにとって、「わかってもらえた」経験は安心につながります。そしてその安心が、やがて「あの子も悔しいのかな」と、相手の気持ちを思い描く力の土台になっていくのだと感じています。
落ち着いた気持ちになれるからこそ、また挑戦できる。共感力は、レジリエンスとも深くつながっているんですよね。
親も一緒に学び、驚き、楽しむ
子どもは大人の背中をよく見ています。
大人が「へえー!これ面白い!」と何かに夢中になったり、新しいことを楽しそうに学んでいたりする姿は、子どもにとって一番身近な「学びのお手本」になります。
疲れた日は「1ページだけ」でいい
仕事で疲れ切った日は、子どもの話を全部聞いてあげる余裕なんてないこともあります。
私もしょっちゅうです。
そんな日は、寝る前にお布団の中で図鑑を1ページ一緒にめくるだけでOK。
「今日はここまで!続きはまた明日ね」で十分です。
完璧じゃなくていいんです。
AIに負けない子ではなく、AIと共に幸せに生きる子へ
未来を予測して、正解を教えることはできない
ものすごいスピードでAIが進化している現在。
10年後、20年後の未来がどうなっているか、誰にも正確にはわかりません。
私たちが「これが正解だよ」と教えた職業やスキルが、子どもたちが大人になるころには形を変えている可能性も十分にあります。
だからこそ、今の私たちがやるべきことは、未来の予測を当てにいくことではないと思うのです。
自分で考え、人と関わり、自分らしく生きる土台を育てたい
どんなに世界が変わっても、自分で「なんで?」と問い、調べ、自分の頭で判断し、周りの人と手を取り合って歩んでいけること。そして、つまずいても、また立ち上がれること。
その土台があれば、子どもたちはどんな時代でも、AIを上手に使いこなしながら、自分らしく生きていけると私は信じています。
まとめ:子どもの未来を信じて、今日の「なんで?」を大切に
AIの進化に不安になると、「あれもこれもやらせなきゃ」と習い事を増やしたくなることもありますよね。でも、不安から何かを足していく前に、まずは目の前の子どもの「なんで?」に付き合って、一緒に面白がってみてほしいんです。それが、この記事で私が一番お伝えしたかったことです。
我が家の場合、5つの力が育つきっかけになっているのは、外で遊ぶ → 夢中になる → 図鑑で調べる → また外で確かめる、という毎日の小さなくり返しです。習い事や教材がなくても、5つの力は日常の中で育てられます。
- 寝る前に、お布団の中で一緒に図鑑を眺める時間
- 公園で見つけたお気に入りの「謎の石」を、大切に持ち帰ること
- わからない石を、Googleレンズと図鑑で一緒に調べてみること
- 子どもの「なんで?」に、「本当だね、不思議だね」と一緒に頭を悩ませる時間
- うまくいかなかった日に、「やってみたのがすごいよ」と声をかけること
そんな何気ない毎日の時間が、子どもの未来を支える立派な学びの時間です。
未来を生きる子どもたちに、親ができること。
それは未来の正解を教えることではなく、どんな未来でも自分らしく歩いていける力を、一緒に育てていくこと。
肩の力を抜いて、子どもと一緒に、今日の「なんで?」を面白がるところから始めてみませんか?
あとがき
AIのニュースを見て、なんだか不安になってしまうときは、テレビを消して外へ出てみましょう。
いつものように空は青くて、風が吹いている。川は流れているし、花も咲いている。
なーんだ、何も変わってない。
さあ、子どもと外で思いっきり遊ぼう!
出典
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」「幼稚園教育要領(平成29年告示)」:平成29・30・31年改訂学習指導要領(本文、解説)
- 幼稚園教育要領の本文:文部科学省 資料内の掲載
- 中央教育審議会 幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会:第2回会議までの主な意見等の整理




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